|
|
 |
 |
雑木林の庭・こなら亭の一年 |
 |
|
1996年4月 「こなら亭」オープンガーデンの案内 |
 |
宮崎でも良く見られる照葉樹林の里山の中に点在するコナラ林。「こなら亭」は、それを写し、さらに理想化し、日々の生活の中で自然の豊かさをより実感できるように計画した「雑木の庭」です。
56種の樹木と35種の山野草を雑木林さながらに配してあり、これらの木々や草花を通し四季を楽しむことができます。
北風が裸木となった木立を揺らし、柔らかな冬の日差しが、木立の間から降り注ぎます。メジロやジョウビタキ、時にはコゲラが小枝を飛び交い、小鳥たちがバードバスの水を飲んだり、水浴びをしたりする様子を日溜りから眺めるのは、この庭の冬の楽しみの一つです。 |
|
落葉樹が多いこの「雑木の庭」の醍醐味は、やはり春です。落葉樹の新芽が膨らみ、山道風にしつらえた散歩道の所々で去年と同じように山野草が地面の中から芽を出し始めると、春はすぐそこです。
特に地面から顔を出したばかりのヤブレガサは、冬の眠りから目覚めた寝起きを思わせる野草で、とてもユーモラスです。
この頃から5月くらいまでは、庭が日一日と変化して飽きることがありません。 |
|
|
|
山野草の花、木々の花、そして新芽の色や形は、それぞれの草や木によって様々で、緑の若葉になるまでどれも楽しませてくれます。
このような季節は、デッキからぼんやりと庭を眺めて、春の光と風を感じるのも良いものですが、庭に降りて散歩すると、より身近に木々や草花の息遣いを感じられて楽しいものです。
新緑がしっかりとした青葉になり、厳しい日差しの夏になっても、この庭は、木蔭がいっぱいで、木立を抜けてくる風は涼しく感じられます。また、細い枝先が風に揺れ、サワサワと心地よい葉ずれの音を耳にすると、暑さも忘れてしまいます。 |
 |
|
|
 |
秋になると、庭にはドングリの実がいっぱい落ちてきます。でも、雑木の庭ではその前から、コナラの低い枝で、緑色をした若いドングリが少しずつ大きくなっていくのを見ることができます。
宮崎の秋の訪れは遅く、また、紅葉は年によって様々ですがl、数年に一度くらいは、見事な紅葉を楽しむことができます。
冷たい北風が吹く12月頃には、木々は枯葉を振るい、再び緑の照葉樹を背景にした裸木の木立に戻ります。そしてまた、日溜りの恋しい季節になります。 |
|
|
このように、四季の移り変わりをすぐ身近で楽しむことができ、自然の豊かさを実感できるのが、「雑木の庭」の最大の魅力です。 |
|
ページトップへ |
 |
 |
木立ち感のある庭 |
 |
|
2000年4月 「自宅」オープンガーデンの案内 |
この庭のコンセプトは、木々に抱かれた家でした。
入口付近は閉じることなく開放することによって、道を歩く人たちにも四季の変化を楽しんで頂けるようにしています。 |
|
 |
また、入口に株立ちの高木を植えることにより、短いアプローチでも木立ちの中を歩いている雰囲気を少しですが、感じることが出来ます。
家のすぐ南に植えた数本の落葉樹は、テラスの日陰木となり、室内から眺めるとそれらの木々が創りだす木立ち感が、木々に抱かれていることを感じさせてくれます。
小さい「沢流れ」は、わずかな水量でも、その水面には木漏れ日が映り、水の透明感や動きを十分楽しむことができます。
様々な大きさの樹木が創る木立ち感を活かした「雑木の庭」は、見る場所によってそれぞれ表情が異なります。 |
|
|
玄関前から中庭を見ると、木立ち越しに奥の明るい芝生が見え、庭の広がりを感じます。
「木レンガ」のテラスに置いた椅子に腰掛けると、小さな林の中に居るかのような感覚を覚えます。また、芝生の方からは、家が小さな林の中に在るかのように見えます。
この芝生の明るい空間は、葉が繁ったときに感じる中庭の暗さを、軽減させるのにも役立っています。
この庭の雰囲気を一番楽しめる場所は、書斎だと思いますが、いろいろな方向から楽しんでみてください。 |
 |
|
|
ページトップへ |
 |
 |
月陽亭のご案内 |
 |
|
2003年4月 「月陽亭」オープンガーデンの案内 |
 |
雑木の庭の一番の魅力は、豊かな四季の変化を、日々の暮らしの中で、身近に楽しむことができるということです。心地よい空間に身をおくと、本当にゆったりとした時間が流れてゆくのを感じることが出来ます。
そんな、「雑木の庭」が一番輝くのは、冬の間眠っていた木々が、やわらかな新芽を吹くこのさわやかな季節です。75種の樹木と約30種の下草が作り出す、「雑木の庭の春」をどうぞご一緒にお楽しみください。 |
|
|
この「月陽亭」は、道路に面している南側は、板塀や垣根の外側にも樹木を植え込んで、道を歩く人にも楽しんでもらえるようにひと工夫してあります。また、入口にも門扉を設けずに、外に開かれた庭になっています。
コナラやアカシデの木立の中にある、長いアプローチの石畳には、やわらかな若葉の影が映りこみ、そのシルエットが春の風に揺れています。
庭の中央にはモミジやヒメシャラなどの雑木に囲まれた御影石のテラスがあります。冬は、さんさんと降り注ぐ暖かな陽射しを浴びるテラスも、夏には青々と繁った葉が、陽射しをさえぎって、木陰になったこのテラスでゆっくりくつろぐことが出来ます。 |
 |
|
|
 |
テラスから眺める「沢流れ」には、木洩れ日がキラキラ輝き、清んだ水の小さなたまりは、しばしば、野鳥たちのバードバスとなり、可愛いしぐさを楽しむことができます。
庭の奥には「沢流れ」を渡って芝生のほうまで続く小径があり、その両側では、いろいろな山野草が季節を迎えると、足元にそっと顔をのぞかせます。ヤブレガサもその名のとおりのユーモラスな姿で芽を出し、春が来たことを教えてくれています。
和室の前は、少し趣の異なる庭になっています。蹲居と枝折戸を設けてあり、茶庭の露地として使うこともできます。
|
|
|
「雑木の庭」の芽吹きのとき、どうぞごゆっくりお楽しみください。 |
|
ページトップへ |
 |
 |
雑木の庭に暮らしませんか |
 |
|
2006年6月 「T 邸」家と庭の見学会の案内 |
― 季節の変化を身近に感じながら暮らせる庭がいい ― |
 |
「雑木の庭」の春は木々の芽吹きから始まり、日ごとに緑を濃くしていく木々の枝は、夏になると涼しい木陰を作ってくれます。秋は、宮崎でも数年に一度見られる紅葉を楽しみに待ち、冬の訪れとともに落葉樹が葉を落とし始めると庭は急に明るくなります。葉が落ちて、裸になった枝や幹だけで作り出される空間もまた、とても魅力的です。
自然な形の落葉樹を多く植えた「雑木の庭」には、こんな魅力があふれています。
庭を考えるときに大事なことは、建物との調和がよく、そこに住まう人にとっても快適に暮らせるという事だと思います。そんな庭を造るには、どのような構成にすればよいか、私がいつも想うのは自然の中にある雑木林です。 |
雑木林の中に入ったとき、その空間の広がりや木立ち感に、何かほっと癒される気がします。この感覚を庭の中にうまく取りこむことができたら、建物の特長を活かせて、さらに緑の量の割には、重さを感じないようにできると思っています。
こちらのT邸の玄関周りは、落葉高木のアカシデ・カマツカ・モミジ・ヒメシャラを前面に植え込み、その周りに常緑の中低木をうまく配することで、建物のボリューム感とバランスをとっています。
また、土留めやアプローチの敷石に、蔵の基礎石や石塀に使われていた清武石の切石を使用したことで、完成直後から、ずっとそこにあったかのような、落ち着きのある雰囲気を出すことができました。
中庭のテラスも同様に、切石敷きで作っています。周囲に植えたコナラやイヌシデが成長していけば、数年後にはいい木陰ができて、日差しの強い夏でも縁側やテラスで庭を楽しむことができるでしょう。 |
ページトップへ |
 |
 |
クリニック草へようこそ |
 |
|
2008年4月 「クリニック草」オープンガーデンの案内 |
 |
この庭は、建物全体が雑木林の中にあるようにというコンセプトで、2007年7月に完成しました。
エントランスの周囲には、大きなコナラ、アカシデ、カマツカ、モミジ、イヌシデを植え、木立の中の散策の小道を抜けて、薬局にも行けるようになっています。
さらに小道の途中には、季節の良い時期には、しばらく庭を眺めてくつろいでいただけるようにと、ベンチを置いています。
|
|
|
建物の東側には、台風などによる強い海風をよけるために、カシやツバキなど、背の高い常緑樹を並べています。
その常緑樹と建物の間にできた空間には、コナラやモミジで木立を作り、ところどころに季節を感じる中低木類を植えました。
待合室や縁側の両端にしつらえたベンチでも、ゆったりと待ち時間を過ごしていただけるよう、臼を利用したバードバスを設けたり、木々の足元には、可憐な花をつける下草を配したりしています。
季節ごとに変化を見せる豊かな緑を、どうぞごゆっくりお楽しみください。 |
 |
|
|
 |
また、クリニックの各部屋の窓からも、緑を楽しんでいただけるように、たくさんの木々が周囲に植えられています。
点滴ルームでは、椅子がリクライニングになっており、目の前の坪庭の緑を楽しみながら、リラックスして点滴を受けることができます。 |
|
|
「自然は優しさと力を与えてくれます。雑木林の緑や、木のぬくもりに、不安な気持ちが少しでもいやされれば」という、院長ご夫妻の思いが込められたこの庭が、訪れた方の心を少しでも和ませてくれるとしたら幸いです。 |
|
ページトップへ |
 |
|
 |